「マスメディアは「わかりやすさ」にこだわっているように思えます」と永井玲衣氏は言う。
ネットメディア「Choose Life Project」の動画配信番組で司会をしています。昨年末に配信した「さよなら資本主義」は2時間を超える難解な内容でしたが、約9万回再生されています。難しい内容でも聞き取ろうとしてくれる人がたくさんいるんだと実感しました。メディア側に「どうせこの程度しか理解できないだろう」と、読者や視聴者を見くびるような態度がもしあるのだとすれば、もっと信頼していいと思いますし、難解であってもともに考えようという姿勢を打ち出してほしい。メディアがわかりやすさにこだわる背景には、炎上へのおびえもあるのかもしれません。なぜ炎上が怖いのか、何におびえているか、知りたいです。[link:朝日新聞2021.5.2朝刊]
昔テレ朝のニュースステーションに関与していた際は「中学生にもわかるニュース」が要求された。この「中学生にもわかる」フレーズはその後も業界各所で聞かれた気がする。テレビはおそらく「中学生にもわかる」を基本にしている。
でももう時代遅れなんじゃないかって気がする。
最近のテレビ番組は全体的にほんとにひどい。いわゆるゴールデンで見るものがまったくない日が大半だ。地上波も衛星もCSもこんなにあるのに見るものがない。ほんとうにオワコン化してる。
たぶん、大半の視聴者=一般大衆的高齢者にあわせるとこうなっちゃうんだろうけど、いま台頭している若い感性にはまったく対応できてない。
「読者や視聴者を見くびる」というより、古いやり方にアグラをかいてるんじゃないかなあ。