2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧
さっき書いた記事「昭和史のパラレルワールド:今後「日本人」は失われていく。」で、こう書いた。 日本は「がんばって」大国になったわけではない。いくらがんばろうと、また、がんばらなくても、冷戦という国際情勢下でアメリカが下した現実的な判断がなけ…
いまの「日本人」のアイデンティティ形成の過程をみていくうえで、昭和史は決定的に重要だ。アイデンティティの萌芽がうまれたのは昭和初期で、アイデンティティが確立したのは昭和後期だから。平成は、その確立された強固なアイデンティティの弊害に悩まさ…
今朝の朝日新聞。大坂なおみ選手の活躍に関連して、 快進撃を喜びつつ、応援や報道で「日本」や「日本人」が多用されることに違和感を抱く人たちがいる。 との記事を掲載している。 下地ローレンス吉孝氏は、「当たり前で固定的だと思われていた『日本人』が…
ぼくら日本人は明治以降のこの国の歩みに規定されている。で、1945年の敗戦というファクターに目がいきがちになるんだけど、じつは本当に重要なのは、明治以降の近代化と、戦後の高度経済成長、この2点なのではないか仮説。 近代化:軍隊が浸透させた近…
けさの朝日新聞の忠鉢信一氏。 暴力や暴言を使った指導は許されないだけでなく、そもそも効果が低いとされている。賞罰によって刺激された気持ちより、選手の心の中からわき出る意欲の方が大きな成果につながる、というのが心理学やコーチ学の定説だ。それで…
昭和天皇は敗戦原因のひとつに、付和雷同の傾向をもつ日本人の国民性をあげている。(茶谷誠一2017『象徴天皇制の成立』p265) 当の国民は、なにかといえば指導者層を批判し、自らの「忖度」には触れない。 どっちが卵で、ニワトリだ。
この国には、世界的には極めて珍しいであろう尺度が存在する。 それは、「がんばる」という尺度だ。「あいつ、がんばってるなあ」といえば、それは賞賛の意をあらわしている。 しかし、その尺度は往々にして、固定した上下関係のなかで耐える、という尺度と…