うにゃにゃ通信

日本近現代史系公開めも書き

近代化と高度成長:いまの僕らを縛りつけるもの。

ぼくら日本人は明治以降のこの国の歩みに規定されている。で、1945年の敗戦というファクターに目がいきがちになるんだけど、じつは本当に重要なのは、明治以降の近代化と、戦後の高度経済成長、この2点なのではないか仮説。

近代化:軍隊が浸透させた近代化によって、暴力的な上意下達構造。さらに、西洋文化流入で混乱したアイデンティティに救いを求めた先が天皇制。

高度経済成長:敗戦によっても上記「伝統」は変わらなかった。高度経済成長は、それまでキャッチアップ日本が追い求めてきた「大国」を実現させ、いくらそれが他律的タナボタであったにしても日本人は「これでいいんだ!」と自信をもち、この時代のスタイルがデフォルト化した。

が、日本人の精神史において、大きな転換期がやってきている。それを象徴するのは、平昌五輪の選手団で主将をつとめた小平奈緒選手が結団式でつかった、「百花繚乱」という言葉だ。

日本人のメンタリティは今後、地殻変動を起こす。その先にあるのは、おそらく、「日本人」ではない。坂口安吾が語った「世界精神」に向かっているのだろうと僕は思う。