うにゃにゃ通信

日本近現代史系公開めも書き

戦時中の戦意高揚は失敗だった説

朝ドラ「エール」で描く戦時中の「戦意高揚」について。

当時の「特高月報」を見る限り、国民に対する政府や軍の戦意高揚策はうまくいっていない。工場労働者のやる気がさっぱり上がらないことをボヤいている。「特攻」や「玉砕」に戦意高揚の面があったことも記しておきたい。

いっぽう、終戦間際に在欧の外交官や駐在武官から日本に送られた電報には、現地の新聞報道などをもとに「こちらでは日本国民はまだまだやる気と思われている」などといったことが書かれている。アメリカなども日本国民の「やる気」を過剰に見積もっていたかと。終戦前後のリポートには何て書いてあったかな、そこそこのやる気だったってことじゃなかったかな。

著名なある日本人は戦後GHQの聴取に対し国民一人一人の自発的な努力が足りなかったみたいなことを言っている。上から強制されただけでは本当の戦意高揚には及ばない。

結果的に戦意高揚策は失敗したと僕は思っている。当時の国民全体はそれほど政府に従順ではなかった。むしろ国民の厳しい目を気にしてホントのことが言えなかった大本営発表という面もあると思っている。

あと特高の描き方がいつも問題だと思う。終戦間際の特高が思想弾圧に奔走してたという確かな史料があれば別だけど。

以上、史料を何も参照せずに書きましたので誤りがあったらゴメンナサイ。