街の声として、「令和、いい時代になるといいですね」などといったフレーズが、メディアで一様に伝えられた。
明るい時代の到来を期待するコメントの数々だが、何故この国では、こんなフレーズがごくあたりまえのように発せられ、受け止められているのだろうか。
「いい時代をつくる」ではなく「いい時代になる」。
誰が、いい時代にするのだろうか。あなたではない、誰か?
時代をつくるのは、人だ。ほんらいであれば、「令和、いい時代にしたいですね」であるべきなのだ。
ぼくらの本性は、自主的思考が不十分だった戦時中と、なんら変わっていない。「何とかなるさで、その何とかっていうのに任せちゃってる」その他律性、無責任ぶりのままであったことが、このところの令和ブームであからさまになった。