うにゃにゃ通信

日本近現代史系公開めも書き

「頑張り」の日本人が「なりゆき任せでなんとかなるさ」を好む理由とは。

内田樹が「そのうちなんとかなるだろう」という自叙伝を出したらしい。

「やりたくないことはやらない」「無駄な決断はしない」「直感に従って生きればいいだけ」。武道家でもある著者が、これからの時代を生き切るための心構えを熱く語ります。
いじめが原因で小学校登校拒否、受験勉強が嫌で日比谷高校中退、親の小言が聞きたくなくて家出、大検取って東大に入るも大学院3浪、8年間に32大学の教員試験に不合格、男として全否定された離婚、仕事より家事を優先して父子家庭12年……。豪快すぎる半生から見えてくる、名言満載の内田樹流・痛快人生案内!link

という内容らしいのだが、それはどうでもいい。

去年出た樹木希林の『一切なりゆき』にしろ、まるで他人任せの、

ものごとを「なんとかなるさ」とか、「明日は明日の風が吹く」とかいうように楽観的(もしくは他律的)に考え、「なんとか」の内容を徹底的につきつめることなく、最後はその「なんとか」なるものに任せてしまう、ある意味、無責任でテキトーなあり方。link

 が賛美される、この社会の風潮についてだ。

これって、怠け者で世界的に有名らしいモンテネグロ人ならわかるのですよ。なんでさあ、「頑張り」を売りにする日本人が、「なりゆき任せでなんとかなるさ」が好きなのさ。

…というところに、日本文化のひとつの本質が隠れているような気がしてしかたがない。