うにゃにゃ通信

日本近現代史系公開めも書き

天皇という他者に依存する僕ら日本人

作家の門井慶喜が書く。 原武史『平成の終焉』は、平成が終わってから読もうと決めていた。〔略〕著者は言う。3年前、天皇明仁(本書の用語にしたがう)があの「おことば」で退位の意志を示したところ国民みんなが賛成したが、この経緯はじつは74年前、昭…

「令和、いい時代になるといいですね」という問題発言

街の声として、「令和、いい時代になるといいですね」などといったフレーズが、メディアで一様に伝えられた。 明るい時代の到来を期待するコメントの数々だが、何故この国では、こんなフレーズがごくあたりまえのように発せられ、受け止められているのだろう…

「天皇主義」について

天皇制、というのはもともとは共産党用語だったりして、できるだけ使わないようにしているのだけど、まあでも一般的には天皇制というワードはよく使われるわけだが、しかし、実態的に「天皇制」で良いのだろうかとの疑問が湧いた。 というのは、天皇の神格化…

小国になり損ねた日本(仮)

日本は「偉大なる“愚民”国家」として繁栄してきたと思っている、と、小説家の真山仁氏は言う。「それは愚かな国民という意味ではない。国家のかじ取りはおかみに任せて、ひたすら真面目に働き、“愚直”に生きる──。このような社会の成り立ちは、世界でもまれ…

天皇はこの先も国民の総意に基づき国民統合の象徴であり続けられるか

国民健康保険がこうなってることを、いまさら知った。 2012年7月、外国人登録制度が廃止され、それに伴い、3カ月を超えて在留する外国人は国民健康保険に加入することとなった。 - link 国民じゃ、ねーじゃん。 巷ではこの制度を悪用した事例だとかが…

明治開国以後、なんとかなったニッポン史(仮)

明治以前の日本の庶民は、貧しいなりに、そこそこ幸せな暮らしを送っていた。…とする。彼らの基本的な考え方は、「なんとかなる」だったものと。 明治開国は、庶民にとって幸せだったか。富国強兵にせきたてられる。軍隊が近代的な生活様式をもたらす。天皇…

戦争の敗因:日本は、頑張ったから負けたのだ。

太平洋戦争で日本はなぜ負けたか。 まず、もともと勝てる戦争ではなかったとの意見はもっともだ。だが、戦争と外交を一体のものとみなせば(というか一体だ)、劣勢を承知のうえで戦略的に戦い、何らかの成果を得るという考え方もある。その戦略をもたないま…

自主的思考と象徴天皇

こないだ、朝日のオピニオン「平成流の象徴天皇」に掲載されたものを抜粋。 平成の時代には天皇と政治との関係が大きく変わりました。日本国憲法が求める象徴天皇像からの逸脱がさらに進んだと言っていいでしょう。〔略〕戦争を繰り返さないこと、戦争に対す…

「なんとかなる」の国ニッポン

日本人の国民性、というか、日本人集団の伝統的特性として、「なんとかする」ではなく、「なんとかなる」という基本方針(?)があるように思う。 自律的に考え、行動して、問題を「なんとかする」のではなく、他律的、つまり、他人任せで、問題があっても「…

多様化した社会を統合する象徴とは。

日本国憲法の第一章第一条。 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。 今後、日本社会の多様化(ダイバーシティ化)は、間違いなく進む。個々人の考え方、価値観も多様化していく。 画一的だ…

ポテンシャル無駄遣いの国ニッポン

さまざまな分野において、日本人のポテンシャルは、諸外国と比べても決して見劣りするものではない、はずだ。 そのポテンシャルが充分に発揮できない社会構造に問題がある。 成果をあげるよりも、所属集団の長(多くの場合は年長者)を満足させることに無駄…

ぼーっとすることが、日本社会を良くする(仮説)

近現代の日本社会は、他律性・受動性を基本に成り立っている。「頑張る」に象徴される、不断の努力を求められるが、何をどう頑張るかについての自律性・能動性は求められない。むしろ、所属する社会や集団、とりわけ、「上の者」の言うことに、無批判に従う…

「頑張る」には「何とかなるさ」同様の他律性・受動性が含まれている、という話の続き。

「頑張る」というコトバにも、「何とかなるさ」同様の他律性・受動性が含まれている事実に、そろそろ目を向けたほうがいい。 と昨日の記事で書いたが、その続き。 「もはや先進国ではない。なぜ、日本経済はスカスカになったのか?」というネット記事では、…

「だまって俺について来い」の国は「なんとかなるさ」の国

「だまって俺について来い」というのは、いまでは古臭い、亭主関白的な男の定番フレーズだ。 …と思っていたら、発祥は違っていた。 「だまって俺について来い」は、無責任男・植木等が歌った映画の主題歌で、 脳天気な楽天主義讃歌とも、無責任な楽観主義を…

ミンナノジダイ

昭和という特異な時代について、考え続けている。 昭和は、端的にいえば「みんなの時代」だ。子どもの常套句「だってみんな持ってるんだもん」の「みんな」だ。本来は多様性を有しているはずの人々を「みんな」と十派一からげに扱い、「みんな」という不純物…

反論するとボコられそうな正論が嫌いだ。

いまの時代、ネットには、もっともらしく、耳ざわりの良い、美しい正論が、そこかしこにあふれている。ごもっとも的な、反論するとボコられそうな正論が。 そうした、美しい正論が、僕は嫌いだ。 時代をさかのぼれば、日本がいわゆる「軍国主義」に傾斜して…

国民統合の象徴としての天皇を支え続けていることの意味

かつての戦争下、「自主的思考が不十分で権威に追従していたから、死の一歩手前まで追いつめられた」日本人が、憲法に明記された、国民統合の象徴としての天皇を支え続けていることの意味を、考え続けている。

これ以降のお取引の日付は西暦で印字いたします。

…と、銀行の通帳を記帳したら書かれてあった。 日本は今後ますます、「国際化」が進む。労働者も、観光客も、海外からどんどん来る。元号が、どんどん要らなくなっていく。 「統合されない国民」の時代が、いずれやってくる。

天皇制試論:なぜ僕は不安にかられるのか

先行きが見透せないとき、見透しにネガティブな要素があるとき、人は不安になる。 その見透しが詳細だったり、長期にわたるものだったりすると、ネガティブな要素は増加するから、人はいっそう不安になる。 いっぽう、先行きを見透さなければ人は不安にはな…

都会と田舎:大地の活気とか何とか

都会は賑やかで、きらびやかで、人々のエネルギーに満ちあふれているように見えるのだが、はたして、クリエイティブなのだろうか。 たんにコンテンツをつくっていればクリエイティブ、ということなら、都会はめちゃめちゃクリエイティブなのだけど、内実どれ…

張り切らないでも生きていける国へ

このところ、気力がわかない。 理由については思い当たるふしもあるが、そこを問い詰めてもあまり意味がない。気力がわかなくても、やることはちゃんとやっているし、そういうときもあるさと考えるようにしている。 ところで、僕が住んでいるこの国=ニッポ…

1968年の日本は「中進国」だった。

毎日新聞2018.10.24社説「1968年、明治100年記念の時と比べてみよう。敗戦から23年、独立回復から16年。すでに東京オリンピックを開催し、高度経済成長の真っただ中にいたとはいえ、本紙社説は日本のランクを「中進国」と記している」 で、当時の社説。1968.…

教育勅語議論の幻想性

いまもそうだけど、教育勅語が、ときどき、話題になる。 正直、ぼくは教育勅語じたいにあまり興味がない。内容も、目を通したことはあるはずだが、よく覚えていない。ある種の理想を掲げたもので、とくに面白いものでもないし。 興味があるのは、それが話題…

日本人世代&経済的「領土」についてメモ

…というのは、具体的にいうと、昭和元年から、昭和50年ぐらいの間に生まれた世代のことになるだろう。 ま、ざっくり、昭和世代だ。 頑張れば夢がかなうとの神話を信じられた昭和生まれの世代こそが、「日本人」なんだ。 …ということと関係なく単にメモだけど…

日本人という輪郭

現在の「日本人」という輪郭が確立したのは、1945年の敗戦後のことだ。 それまでは、朝鮮とかも「日本」だったからね。満州など含めて、「大日本」といった国家の輪郭だった。 敗戦で、「大日本」は、「小日本」になった。いまのアイデンティティは、戦後の…

「日本人という世代」についての最初の考察。

ここのところ続けて書いている内容について。 つまりはだ、「日本人」というアイデンティティは、結局のところ、世代なんだ。 ある世代のアイデンティティが、「日本人」なんだ。 もちろん、日本人はずっと前からこの国に暮らしているんだけどさ、でも、日本…

「がんばる」とは、絶望的な願望をあらわすフレーズか。

さっき書いた記事「昭和史のパラレルワールド:今後「日本人」は失われていく。」で、こう書いた。 日本は「がんばって」大国になったわけではない。いくらがんばろうと、また、がんばらなくても、冷戦という国際情勢下でアメリカが下した現実的な判断がなけ…

昭和史のパラレルワールド:今後「日本人」は失われていく。

いまの「日本人」のアイデンティティ形成の過程をみていくうえで、昭和史は決定的に重要だ。アイデンティティの萌芽がうまれたのは昭和初期で、アイデンティティが確立したのは昭和後期だから。平成は、その確立された強固なアイデンティティの弊害に悩まさ…

日本人というアイデンティティの歴史は案外と浅い

今朝の朝日新聞。大坂なおみ選手の活躍に関連して、 快進撃を喜びつつ、応援や報道で「日本」や「日本人」が多用されることに違和感を抱く人たちがいる。 との記事を掲載している。 下地ローレンス吉孝氏は、「当たり前で固定的だと思われていた『日本人』が…

近代化と高度成長:いまの僕らを縛りつけるもの。

ぼくら日本人は明治以降のこの国の歩みに規定されている。で、1945年の敗戦というファクターに目がいきがちになるんだけど、じつは本当に重要なのは、明治以降の近代化と、戦後の高度経済成長、この2点なのではないか仮説。 近代化:軍隊が浸透させた近…